メッセージ 第4号(2002年3月)

『GROOVE修業の旅』part.1

みんな、元気?
すっかりご無沙汰しちゃって…ごめんね! 
実は、1月4日から突然L.Aに修業の旅に出ていたのですー。
Mariが都会に行くなんて珍しいでしょ?自分でも考えてなくて、去年の年末に急に決めた
もんだからパスポート切れてるのを無理言って再発行してもらったり、出発当日の朝受け
取りにいき、そのまま成田エキスプレスに飛び乗りバタバタ大騒ぎ。
みんなに伝える暇もなく旅立ったのです。

テロの影響で、飛行機に乗る直前に靴をぬがされてる人もいた。何を基準にピックアップ
してるんだろ?
もちろんMariはノーチェックよん=崇高なオーラが滲み出てるもの、ほほほ…
はさみ類はすべて預け荷物に入れたし。アメリカに着いてからの方が大変って聞いていた
から、結構神経使った。
大韓航空は食事時に、カチャカチャとビビンバを混ぜるスカラック(韓国スプーン)の軽
やかな音が機内中に響いて、なんだか平和な雰囲気でした。(往復なんと3万6千円!参ったか!)

で、なんの修業に行ったかって?しかも大イベント「UFO ナイト」を控えて大変な時に???
ずばり
*****「GROOVE修業の旅」*****
「ブラック系やラテン系のグルーヴを、体で確かめたい!!」
少々行き詰まっていたところに「一緒に行かない?今つかめるもんは今つかむしかないよ」
と誘ってくれたHIPHOPダンサーがいたの! その名はBIBI。別に彼女とは仲良しでも友達で
もなく、ただ、Mariは(この人は他のダンサーと何か違う)気になってて、彼女のクラスの
ダンスレッスン出てたりした。クリスマスにゴスペルダンス・イベントでセッションしたの
がキッカケかなあ?   
ホテル代を節約するため、彼女=BIBIは、外国慣れした目的指向のルームメイトを探してい
たのだ。
(ダンスには結構うるさいんだよ、Mari。一応「四季」時代なんか朝6時に起きてレッスン通
ってたし…才能と体形に限界感じて諦めたけど…TAMTAMメジャーデビュー前はステージで恥
ずかしげもなく踊ってたのだ。)

「ダンスでもいい。体にグルーヴ感をストレートにたたきこめるチャンスだ」
行き先はノースハリウッドの有名なダンススタジオ。世界中からプロやセミプロが集まるバリ
バリの所で、先生生徒は、MTVのビデオや世界ツアーアーティストのバックで踊ったり振り付
けてる人たち。
芸大付属受験ストーリーに匹敵するカルチャーショック。

動きのキレ、粘り、バネ、表現力、アピール力、エナジー、タフさ、総てのレベルの高さ、
日本のトップダンサーたちとのあまりのギャップ。(日本のHIPHOPはジャパニーズダンスと
呼ばれ、別物だった)
「格好だけでも、なんとかかんとかついていけてるだけでもたいしたものだよ」
BIBIが励ましてくれたけど、基礎テクニックのなさや、レベルの低さがわかるだけに辛い…
ああしたいこうしたいのに体がコントロール出来ないのだ。

「あきらめるなーっ!あきらめるな!」
ずうっと歯を食いしばって自分に言い聞かせながら毎日4レッスン。青春したぜ。(笑)

ホテルはスタジオまで徒歩5分のビジネス系のチェーンで、部屋に冷蔵庫と電子レンジがつい
てる。両隣が大きなスーパーなので助かった。低予算旅、レッスン代優先だから、食事はスー
パーの買い物で済ませるのが基本。アメリカに居るのにハンバーガー食べたの一回だけだぜ!
でもスーパーは お菓子やヨーグルト、ジュース類がめちゃ充実してて、毎日眺めるだけでも
幸せになった。そんなMariって、かわいくない?(笑)

一見平和そうに見えるエリアなれど、実は結構ヤバイ所なので夜8時以降の外出は基本的に危険
だから禁止。スタジオから部屋に入るまでは周囲に気を配りながら早足で一目散。 
それでも2ブロック先で殺人事件があったりして、テレビニュース見てヒヤッとした日もあった。
日本人はポヤーっとしてるから、すぐわかるんだって。

もう毎日汗びっしょりだから、稽古着かたっぱしから着替えて夜はランドリーで洗濯の山。朝は
目覚ましで起きて、フレーバーコーヒーにミルク入れてチン***買い込んだジュースやベーグ
ルやサラダを食べながら、BIBIと今日のレッスンスケジュールをチェック。
(BIBIは3回目なのでそれぞれのインストラクターにも詳しく、無駄のない最高のセレクトが出
来てラッキーだった。おまけに今回は撮影のため、それぞれツアーやらで居たり居なかったりす
る強力ダンサーが一同に会しててダブルラッキー!日ごろの行いがいいのだームフフ)

稽古着をパッキング、水とお菓子も必需品。稽古着だって、ボロでいいやと思ってたMARIはえら
い目にあっちゃったんだよ。
とにかくみんな、オシャレ!メイクもバッチリ!「?なんでやねん?」
謎はすぐに解けた。
「いつ、どこで、誰が見てるかわからない。」
常にチャンスをGETするために、自分をプロデュースしアピールしてるのだ。実際何回か、ダンサ
ーのエージェントがふらっとスカウトしに来たり、役に合うダンサーを探しに来たりした。
あまりにあんまりなので、99セントSHOP(100円SHOPのアメリカ版)でバンダナを3色買い、Tシ
ャツやパンツと合わせて頭に巻くようにしたくらい。

いやはやいやはや…とんでもない所に飛びこんじゃっただよ…

続く